有馬記念 1 〜フォー!!!編〜

◆2005年のキーワードはDeep Impact

 ことしも、有馬記念の季節。早いものだフォー! 毎年、キーワード予想なり本格予想(?)なりをやってるわけだけれど、ことしもいっとこ。まず、きょうはキーワード編。
 2001年はアメリ同時多発テロをキーワードに、マンハッタンカフェアメリカンボスダイワテキサスの3頭ボックスを買って、48650円の馬連を当てた。このように、JRAのGIレースにはその年・その時期に起きた象徴的な出来事がヒットする(ことがある)というのはよく言われるところ。本当にそうかは別としても、こういうのは考えているだけでおもしろい。さて、それでは2005年を代表するような大きな出来事といったら?
 挙げてみよう。尼崎のJR福知山線脱線事故郵政民営化、総選挙と小泉自民圧勝・小泉チルドレン誕生、愛知万博道路公団民営化、紀宮の結婚、児童の殺傷事件多発、超巨大ハリケーン襲来、福岡県西方沖地震パキスタン地震スマトラ地震再来、ロンドン爆破テロ、浅田真央トリノ五輪出場問題、宮里藍福原愛などアイちゃんブーム、プロ野球交流戦実施、ロッテ日本一・アジアチャンピオン、朝青龍の強さ、ホワイトソックス88年ぶりワールドチャンピオン、ライブドア村上ファンド楽天の動きとフジテレビ・TBS買収問題、ブログ大ブーム、エチゼンクラゲ大発生、アスベスト問題、竹島問題、反日感情個人情報保護法施行、フランス非常事態、ヨハネ・パウロ2世死去、新潟大停電、そして姉歯マンション建築偽装事件などなど。ちなみに2005年を代表する漢字として選ばれたのは「愛」である。
 あたりまえの話だけれど、ことしも深い衝撃を与えた大きな事件・出来事がたくさんある。この中から2005年を象徴する出来事を引っ張り出し、キーワードを見つけるのが常套手段なのだが、ことしはどうもこれひとつと選びきれるものがないように思う。むしろ、多くの事件や出来事がわれわれに“深い衝撃”を与えたという点が強調されて、結局のところ“深い衝撃”=ディープインパクトに落ち着かざるをえないのか、とも思えてくる。そもそもの話、ディープインパクトの無敗三冠達成という出来事自体が、2005年を代表する国民的な話題なのだし。
 そういった意味では、キーワードの点でもディープインパクトを後押しする材料があるわけだ。ここでもうひとつ、2005年を代表するキーワードを挙げてみよう。それは、「戦後60年」。ディープインパクトは6番枠に入っている。6番と10番(ハーツクライ)の馬連馬単で決まれば、いちおう「ロクジュウ」の決着となる。
 

◆“フォー”もありうる!?

 結局ディープインパクトで決まり? まあおそらく、とくにトラブルがなければディープインパクトで決まるのだろう。このトラブルや“紛れ”云々についてはあしたの回に譲ることにするが。
 ではディープインパクト以外で有力なキーワードを導き出せないかというと、そうでもない。くるかどうか、きてほしいかどうかは別として、話題的にはこういうのもありだろうというキーワードをいくつか挙げてみる。
 この2005年、世代を超えて多くの人が気軽に口にしたフレーズといったら何か。それはたぶん「フォー!」だろう。レイザーラモンHGの、あれ。有馬記念の出馬表を見ていて、おもしろいことに気づいた。そう、4(フォー)枠に入った2頭、頭文字が「H」と「G」なのである(笑)。秋の天皇賞を勝った女傑ヘヴンリーロマンス、最近重賞で安定した成績を残しているグラスボンバー。この2頭で決まるとしたら、信じられないほどの大荒れだ。まあ冗談半分で100円くらい買っておいてもおもしろい馬券かもしれない。
 フォー枠にこだわらずにHとGで考えるならば、HにはJC2着馬ハーツクライもありうる。本来なら1頭でHとGの両方を持つハイアーゲームがいちばんピッタリきたのだが、除外となったので意味なし。このほか、ハーツクライに関しては調教師の橋口がいちおうHashiGuchiではある。強引(笑)。
 さて、「姉歯」はキーワードにならないだろうか? いやもちろんなる。考えられるとすれば、姉=牝馬だろう。ことしの有馬記念には2頭の牝馬が出走する。1頭は牡馬を相手に秋の天皇賞札幌記念を勝ったヘヴンリーロマンス、もう1頭はエリザベス女王杯で2着に逃げ粘ったオースミハルカである。2005年は“小泉チルドレン”の女性議員も含めて女性の年(古い言い方だ……)とも言われているから、このキーワードはそれなりに説得力もある。
 偽装問題絡みでは「内河」というのもある。姉歯と比べれば弱いので単独では使えないけれど、姉歯とセットにすれば、姉=牝馬が内側を突いてやってくるシーンを想像できなくもない。となると、後ろからくる牝馬といったらやはりヘヴンリーロマンスのほうだろうか。秋の天皇賞で一度きてしまっているけれど、いちおう2005年は紀宮の結婚年ということもあり、もう一度ご祝儀でヘヴンリーロマンス=天のロマンスの再来があってもおかしいとまではいえないだろう。 <つづく>
 
 (16:38)