ドイッチュ!
最近、ドイッチュラントの料理にけっこうハマっている。
ドイッチュ料理といったって、普通に思い浮かぶのは、ビールにワインにソーセージ、ザワークラウト、ジャーマンポテト、プレッツェル、あとはまあシュニッツェルとかアイスバインとかチーズとか、そんな程度だと思う。僕も、それくらいしかわからない(笑)。
で、実際に食べるのもそんなところなんだけどさ、これが、この寒くなり始めた日本の晩秋という季節に、なんかうまいんだよねぇ。とくに、ソーセージと、プレッツェル。ドイツのビールやワイン、ジン、じゃがいもの蒸留酒、リンゴのリキュールに、すごくよく合って、とってもしあわせな気分になるんだよね。寒い国の食べ物・飲み物が、寒い季節に、妙にあったかいというか。
ここ最近は有楽町のガード下のドイツ居酒屋(2軒ある)や、このページでもしばしば出てくる蒲田の「GGC」に、週に1、2度、行っている。仕事などで都心方面に行けば有楽町の店に寄って、蒲田に戻って美ら島へ。どこにも出かけない普通の日はまず美ら島で呑んで、さらに気が向いたら閉店後にGGCへ……てな感じ。
まあ、どちらにせよ、相変わらず週に5、6日は美ら島に行っていて、マスターとか、従業員のKちゃん(山形出身だがマスターの弟と結婚。来年還暦)や、常連のK村さん、さらに顔馴染みや初めてやってくるお客さんたちと話したり盛り上がったりしているのが、楽しい。結局、夜中の僕は酔っていることがほとんどだ。
美ら島では、K村さんが週末お休みだった。毎年この時期にはおなじみらしいのだが、出身大学の学園祭の手伝いで泊まり込むのだそうだ。
で、きょうは数日ぶりにK村さんが戻ってきた。11時くらいからマスターもまじえて3人で話しながら、呑んだ。
日が明けて1時過ぎ、K村さんは帰宅。僕は結局閉店までいて、店を出て、きょう(昨晩)は父の誕生日会の夕食から呑んでいるにもかかわらずまだ呑み足りない気分だったので、ふらふら歩いて、さらにもう1軒呑みにきた。
どうせドイツ居酒屋のGGCだろうって? 残念ながら、きょうは中華居酒屋の「上海厨房」。青島(チンタオ)ビールを呑み、台湾紹興酒へ。紹興酒って若い頃はあまり得意ではなかったのだけど、まあまあうまく感じるようになった。味覚も、趣味も、年齢や年輪とともにいろいろ変わっていくものなんだねぇ。
てか、タイトルがドイツなのに、いつしか中国になってるなぁ。でも青島ってたしかドイツの租借地じゃなかったっけ? まあいいっしょ。この地球に生まれてきたってことは、この地球上のすべての食べ物・飲み物が、僕にとってはふるさと料理なのですよ。
中国か。
僕は、中国のことはよく知らない。行ったこともないし。
僕にとっての「中国」は、三国志と、西遊記と、山川の教科書と、第二次世界大戦・満州国・南京大虐殺・関東軍と731部隊・愛新覚羅溥儀と甘粕正彦・李香蘭と川島芳子・国共合作などに関するさまざまな書物・映画・ドラマと、毛沢東・中国共産党・文化大革命と、万里の長城や周辺騎馬民族と、シルクロードと、周恩来や趙紫陽と、中国に戦争に行った祖父の体験談と、そして中国のことが好きなあるいは嫌いな友達や知り合いの中国への想い……まあそういったものからできている。
中国のこと、だから、ほんとよく知らないんだよ。行ってみたいと小学生の頃から思っているのだけどね。40歳まであと数年といういまでも、まだ行ったことがないんだよね。ダメだねぇ。
中国に行くとしたら、旧満州(中国東北部)と、西域に、ぜひ行ってみたい。
満州は、やはり先の戦争のことをもっと知るために。そして西域は、やっぱり、幼い頃僕の中に中国という国のイメージを作り上げた、夏目雅子と堺正章の西遊記の強烈な記憶から。
中国に触れることにセレンディピティという言葉が当てはまるのか、僕にはわからないけれど、でもやはり中国は日本という国に大きな大きな影響を数千年単位で与えつづけた大国。大好きな祖国・日本のことをもっともっと知りたいと思ったら、避けては通れないよね。
上海厨房を出て、ぶらり歩いた。
ついこの前が満月だと思ったら、今宵はもうけっこう欠けているよ。
空って、不思議だね、ほんとに。
誰かに、見せたくなる。いつでも、どんなときでも、自分がいま見ている空というものを。好きなひと、愛するひとに。
あ、もうそろそろ4時か。
ファミリー劇場で「西遊記II」が始まるよ。
(3:49)