ニュートンの誤字

 いま出ている「Newton」の350号記念号で、大きな誤字を見つけた。
 本文は、太陽から10光年の範囲には恒星が(太陽以外に)7つしかなく、しかもそれらの恒星に惑星は見つかっていないという内容。問題は、その見出し。
「10億光年以内に恒星は七つ」
 おいおい、銀河系でさえ直径は10万光年なのに、10億光年って……。ニュートンは時々しか読まないので、この雑誌ではよくあることなのかはわからない。でもさすがのニュートンだけに、ちょっとショックではあった。
 こういったミスは、多くの人が目を光らせていても、不思議なことにその目をすり抜けて世の中に出てきてしまう。なにもニュートンに限ったことではなく、どんな媒体でも常に起こりうることだ。
 やっぱり職業柄、間違いは気になる。最近はそういうチェックを出版界が軽んじている傾向にあるせいか、ミスも増えているように思う。
 以上は雑誌など紙の出版物の話だけれど、言うまでもなくネットはもっとヒドイ。世間的に名の通った組織がやっているニュースサイトでも、間違いは日常的に発見するし。ましてや友人や知り合いのブログ、日記なんかは、赤を入れてあげたいものも多い(笑)。
 まあ、個人のページはともかくとしても、ネット時代だからこそ、正確さってより求められると思うんだけどなぁ。べつに“正しい日本語”なんて言っているわけじゃなく。なんて言うんだろう、きちんとしたものを送り出そうという心構えというか。
 そんなことを書いている僕も、ここのブログをアップして、読み返したら間違い発見ってこともある。時には気づかずにいて読者に指摘されることも。ただ、言い訳じゃないけど書いた本人が間違いを見つけるのは困難ということは、いわば校閲界の常識。やっぱり必要なのは、第三者(執筆者と編集者以外)の、見る目の数なんですよ。
 ひとりでも多く、かつ回数も多く。これが唯一の、最善の手段であるということを、いま一度確認しておきたいわけで。
 
 (16:50)