なんでもない道を歩いていて、ふと見上げて、空が青いこと、雲が白いことが、とてつもなくすばらしいことだと感じる。葉が緑であることも、枯れた枝がさびしげな色であることも、曇った日に不機嫌な空を映して砂浜がグレーに沈んでいることも、海が深い深い色を湛えていることも。
そして太陽の光が街を白く黄色く赤く紫に照らすことも。そして風が色のない色で視界をサッと染めることも。
そういった目に見えるものが目に見えるありのままの姿と色のままに、僕はきょうもこの一日をとてつもなくすばらしいことだと感じるのだ。
(12:11)