天ヶ瀬温泉

 もろもろの細かいことは省くとして、きのうは朝から午後までかけて有田の町と有田ポーセリンパークを散策。そののち佐賀県を離れ、西九州自動車道長崎自動車道大分自動車道と連絡して、夕方、大分県天ヶ瀬温泉にやってきた。
天ヶ瀬温泉の部屋の窓から 天領林業と、最近では2002年W杯でカメルーン代表が合宿した中津江村を合併したことでも知られる日田市。その山あいの町からさらに山奥へ分け入った、渓流の両側に杉林の山々が迫る狭隘な深山の地、天ヶ瀬温泉。泊まった宿は渓流を見下ろす高台に建ち、写真のように部屋からの眺めもよろしい。
 いまをさかのぼること1300年、奈良時代の豊後風土記にも記載があるという豊後三大名湯のひとつで、硫黄がうっすら香る塩化物泉の風呂は、源泉93度。泉質はやさしく、肌がいい具合にまるんとなる。虫が飛び木の葉が落ちる野趣あふれた露天風呂も、眺めが爽快な内湯の大浴場も、なかなかに気分がよい。
 12月の岳温泉以来ひさびさの温泉旅館での夕食は、日田の老松酒造の純米を熱燗に、せいろで蒸した牛肉、豆乳鍋、松茸の土瓶蒸し、出汁をかけて食う焼きおにぎりなどなど、満足度の高いものだった。2時間かけた晩餐を終えていったん部屋に戻り、仮眠ののち夜中に起きて、誰もいない露天風呂にまたつかった。
 前日、佐賀県に泊まり、きょうが大分県。実はこの大分県が、いまだ一度も泊まったことのなかった最後の県なのである。
 47都道府県全県宿泊も40歳でようやく達成して、本日は午前に宿を発ち、宇佐神宮へ向かう。おっとその前に、また早朝、風呂につかるか。
 
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