6月の南部

 2ヵ月前に、那覇の餃子がうまい呑み屋のカウンターでたまたまあるおばちゃんと隣になった。そのおばちゃん、与儀公園近くで食堂をやっているとのことで、4月の那覇滞在ではさっそく翌日に昼食で訪れ、さらにさかえが休みの日曜夜にも呑みに行った。この店はその頃まだ(メニューとしては)泡盛を置いておらず、僕が記念すべき泡盛ボトルキープ第1号となった(笑)。そしてきょうは、2ヵ月ぶりにそのおばちゃんの食堂でお昼を食べた。沖縄そばと刺身やご飯などがセットのそば定食にした。
 
喜屋武岬 食後、13時頃に那覇を発って、きょうは南部を巡った。南風原、大里、東風平、具志頭、糸満、玉城といった辺りをレンタカーで。南部といえば、やはり戦争。そう、もうすぐ沖縄戦終結の日だ。
 喜屋武岬(きゃん・みさき)*1にも行った。一昨日、沖縄本島最北端の辺戸岬に行き(超豪雨で車から一歩も出られなかったけど)、きょう喜屋武岬を訪れたことで、形としては沖縄本島を縦断したことになった。*2
 
 18時頃になり、さてどこに泊まろうかと考えた。玉城沖に浮かぶ奥武島(おうじま)という周囲数キロの小さな島にある民宿を見たらなかなかよさそうだったので、そこにした。
 宿泊客は誰もいなかった。さすがにこの時期はヒマなのだろう。おかげで、目の前のリーフに向かって開けた眺望抜群の部屋を全室自由に使っていいというので、そうした(笑)。
 夜はこの辺り自慢の海産物を食べさせてくれる食堂に行き、泡盛を呑みながらイラブチャー(青いブダイ)の刺身やアバサー(ハリセンボン)汁などをたらふくいただいた。イラブチャーの刺身は先月、宮古島で何人前もの量を食べてハマった。アバサー汁も宮古島で食べたが、今回のは宮古のときと違い味噌仕立てだった。
 ハブが出そうな海沿いの暗い夜道を歩いて帰り、宿のおじさんとハブの話などで大いに盛り上がった。ゆんたく(おしゃべり)をしばし楽しんだあと、屋我地島の民宿に続きここでも宿の三線をひいていいよと言われたので、遠慮せず適当に何曲かかき鳴らしてみた。
 そんなこんなで夜も更け、これから波の音と海からの風を受けながら、今宵はもう眠りにつこう。あしたは今回の旅の最終日だ。
 
 (23:59)
 

*1:正しいふりがなとしては「きやん」となるが、発音的には「きゃん」

*2:喜屋武岬はよく沖縄本島最南端といわれるが、実際にはすぐ隣の荒崎のほうがやや南にある