心の回帰

 昨晩、神保町から帰ってほどなく、午前0時頃に わ がやってきた。
 ロイヤルホストで2時頃までお茶したあと、わ の車でドライブへ。大学時代から10年ほど前までは、よくこうして わ と深夜−早朝ドライブに出かけた。けれど、最近はなかった。いつ以来だろうか。
 昔のドライブでは、コースはたいてい決まっていた。巡る経由地がその時々で少しずつ変わっても、最終的な“目的地”はだいたいいつも同じだったから。
 きょうもひさびさに、その“目的地”に向かった。しばらく訪れないうちに、少し離れたあたりは大いに変わっていたけれど、その周辺だけはかつてとほとんど変わっていなかった。細かなところが不思議なくらいに昔のままだった。
 戻ってきた、と思った。でもそれは気のせいだった。時間はたしかに流れていたし、そこがかつてのそこでないことは、誰に言われるまでもなく、僕はよく知っていた。
 湾岸に乗って、午前5時頃、家に帰ってきた。
 
 (22:16)