東へ

 いままたのんびりと、東京へ帰る車中。名古屋を過ぎたところである。
 紀伊半島一周を思いついた関係で、結局5日間で滋賀、京都、大阪、和歌山、三重、奈良、兵庫と近畿地方の全府県を巡ることになった。ただ、残念ながら今回、日程の問題で奈良県は通過のみだった。
 奈良に行きたいという想いは昨年の春頃からかなり強くなっている。日本の古代史への興味は昔から尽きずあるし、昨年はまたいろいろと読み直した影響もある。編集者のミッツィーと夏には行こうという話もしていたが、彼の骨折ほかもろもろの事情により行けずじまいだった。
 なにしろ最近は奈良というと通過ばかり。きちんと下り立って歩いたのは大学時代がラストだ。さらに宿泊となると、中学の修学旅行以来ないかもしれない。ことしこそはゆっくり訪れたいと願う。
 
伊吹山 南紀は暖かく、米原のあたりは寒い。当然ながら近畿も広い。米原から関ヶ原へ抜けるルートはここしばらくの暖かさで雪が解けだしてはいるものの、まだまだ多く残っている。ただしきょうは晴れていたので、13日には見えなかった伊吹山がきれいに見えた。
 伊吹山は、関西への出入り口に鎮座する門番みたいなもの。もちろん新幹線からもよく見える。いままで何度見たか知れないが、また見るたびに惹かれるものがある。
 標高はたいして高くなくても、この山はまぎれもなく日本の名山のひとつ。ひとまず関西にお別れ、次はいつになりましょうか。
 
 (15:31)