有馬記念 2 〜カトリーナ編〜
◆50回だからゴジュウってのもアリ
キーワード編の続き。
きのうアップした回で2005年はアイちゃんブームだったと書いたけれど、今回の出走馬でこのキーワードにピシッとハマる馬が実はいない。しいていえばアイリッシュダンスを母に持つハーツクライだろうか。アイリッシュダンスは父トニービン、母父リファール。新潟大賞典、新潟記念と重賞を2勝している。ちょうど10年前の話である。この1995年は夏の新潟記念を勝ち、秋にオールカマーでヒシアマゾンに惜しくも敗れ2着となったあと、秋の天皇賞10着を挟んで福島記念へ。福島記念では7着、さらに有馬記念では11着と大きく負けた。
夏の新潟記念からオールカマー、福島記念という路線はことしの出走馬にもいる。グラスボンバーがそうだ。これまでの最長経験距離がオールカマーの2200mというのも共通している。ただしグラスボンバーは新潟記念2着、オールカマー2着ときて福島記念で重賞初勝利を飾っている。一方、アイリッシュダンスは有馬の前に秋の天皇賞を経験しているのに対し、グラスボンバーは今回が初のGI挑戦となる。
閑話休題、今回の有馬記念は第50回になる。このことから、ヤネが五十嵐に戻るコスモバルクという声もあるが、僕としてはそれならむしろ5番と10番の「ゴジュウ」のほうを推してみたい。コスモバルクはことしに入ってさすがに負けすぎ。ここでの復調はいくらなんでも厳しいのではないか。一方で、5番のスズカマンボは春の天皇賞馬、10番のハーツクライは昨年のダービー2着でことしの宝塚記念とJCの2着馬と、実績的には十分ありうる。ただしともに中山をニガテにしているフシはある(この件については予想編にて)。
◆外国人と外国ネタ
2005年は大相撲で外国人が活躍したから外国人ジョッキーだという声も聞かれる。先週スポニチかサンスポで特集していたし、ちゃやけんけんも外国人騎乗3頭ボックスを推していた。これに関しては、まあ十分ありうるだろうとしか言えない。昨年の秋古馬三冠でアメリカの星デザーモが駆るゼンノロブロイ、昨年の菊花賞馬でことしは有馬記念4連覇をめざすペリエが操るデルタブルース、そしてGI惜敗つづきのルメールが乗るハーツクライと実力馬ばかり3頭なので、たしかにあっても全然おかしくない。
紀宮関連では、黒田さんだから黒(2枠)だという説もあるようだ。やや旬はずれの感は否めないが、ゼンノロブロイがいる枠だし、軽視はできない。
話かわって、2005年はハリケーン「カトリーナ」がジャズの故郷ニューオーリンズに大変な被害をもたらした。
ニューオーリンズは、ミシシッピー川河口の巨大なデルタ地帯「ミシシッピーデルタ」にある。デルタブルースの母父はディキシーランドバンドだが、このデキシーランドといえばニューオーリンズを含むメキシコ湾岸の深南部一帯のことだ。もちろん、デキシーランドはジャズ発祥の地であると同時に、ブルース発祥の地でもある。もしハリケーン「カトリーナ」を2005年のキーワードと考えるなら、デルタブルースはどうしてもはずせない馬になるだろう。鞍上ペリエで外国人活躍のキーワードにも合致する。
デルタブルースの相手に、ニューオーリンズ辺りを広く表す深南部(ディープサウス)とディープインパクトを引っ掛けて、6-15。これは実にありうるところだ。
最後に、ことしは日本国民が小泉政権に踊らされた年だともいえる。どうせここまで踊らされたなら、最後の有馬でもスズカマンボのリズムでタップダンスシチーを踊りまくってしまおうか。本当に踊らされるだけで終わる可能性もあるが。 <つづく>
(2:23)