だるまストーブ

 それにしても「だるまストーブ」ってなつかしい響きだな。もうちょっと寝ようかどうか考えつつGoogleで検索してみたら、いきなりこういうページが見つかった。はすぴーさんという方が作っている「絶滅寸前のこだわり商品」というページの一角。よく取材されていて、なかなかに興味深かった。
 はすぴーさんは昭和48年(1973年)に中学3年だったというから、僕よりちょうど10学年上の計算になる。現在、46歳か45歳だ。「絶滅寸前のこだわり商品」には蝿取り紙や赤チン、リヤカー、蚊帳(かや)など、たしかにこどもの頃には見かけていたなつかしいアイテムが紹介されている。
 蝿取り紙と蚊帳は、母親の実家(山形県天童市)に遊びにいくとあった。蚊帳はたぶん幼稚園か小学校低学年の頃までだと思うが、夏休みに行くと寝るときに吊ってくれた。はすぴーさんのページには「その日の夜から蚊帳が登場する(蚊帳デビューと命名)のだが、はすぴーと姉は妙にはしゃいでしまうのだ」と書かれているが、僕もそんな気分だったように記憶している。
 蝿取り紙は、母親の実家では中学生の頃もまだ普通に使われていた。蚊帳も蝿取り紙も東京の僕の家では見かけた覚えがないので、この当時ですでに地方の一部の民家にしか残っていなかったのだろうか。いや、蝿取り紙はうちでも見かけたことがあったかもしれないな。赤チンはこどもの頃、たしかにうちにもあった。
 リヤカーもうちに1台あった。これは競馬好きだったうちのじいさん(大工)が仕事の資材を運ぶときに使っていた。そのほかうちにはサイドカーがあって、じいさんが現場へ行くときに使うバイクに付けられていた。このサイドカーに人間が乗ることはどうも道路交通法で禁じられていたらしいが、幼稚園や小学校の頃は「こどもだからいいじゃん」てなことで、よく乗せてもらっていた。すごく楽しかった。
 うちのじいさん以外にも、リヤカーを引っ張って歩いているおじさんやおじいさんをこの頃は町でけっこう見かけた。あのおじさんやおじいさんたちは、リヤカーで何を運んでいたんだろう。 (5:57)