国境の島の夜に

 ヨルダンから帰ってきて、なんとなくここの日記も休みがちになっていた。
 もちろんべつに意図的に更新していないわけではなく、かといって忘れていたわけでもなく。更新しなきゃな、書かなきゃなという思いは常にありつつ、30日に帰国してからの数日はやっぱりなんとなく気ぜわしく、時間はあるんだけどついつい書かずにいて、気づいたらエイプリルフールがすぎ、年度もかわって、もう4日も経っていたという。
 で、きょうからまた旅に出ている。いまは対馬・厳原の宿。西山寺という禅寺の宿坊に泊まっている。
 朝、7時半頃のJALで羽田から福岡に飛んできた。悪天候のなか離陸し、1時間半のフライト。福岡では1時間半ちょっとの乗り継ぎで、こんどはANA対馬行きへ。まあ対馬JALが飛んでないんだから仕方ない。
 対馬に着いたのが11時20分くらい。こちらは東京とはちがってよく晴れ渡り、ポカポカ陽気。空港近くでレンタカーを借りて、対馬を北・真ん中・南に分けた真ん中あたりを5時間半かけて走って回った。最近は左ハンドル右側通行ばかりだったものだから、ひさしぶりの右ハンドル左側通行は、最初はちょっと戸惑った(笑)。
 んで、ぜひ一度訪れてみたかった和多都美神社などに寄りつつ、厳原で車を返し(営業所が夕方5時でしまるのでこの時間に帰ってこないといけなかった)、街をすこしぶらぶらして、この西山寺って宿坊へやってきたってのが本日の出来事。
 
 対馬は国境の島。実は6年前にもくる予定をしていたのだけど、旅に出る1週間くらい前に親父が死んで、さすがにそれで出かけるわけにはいかなかったのでキャンセル。それ以後もなんとなく(これもまたなんとなくだ)行きそびれていて、ようやくこのタイミングでくることができた。
 対馬は葉桜も出ているけれどまだまだ桜が咲き誇っていて、東京のベストシーズンをヨルダン行きで逃していた僕にとってはたいへんありがたかった。この桜咲き、舞い散るなか、今週末は桜花賞なんだよなと話はやっぱり競馬方面にいったりして。いやいや仁川(阪神競馬場)には行きませんよ。桜花賞の7日はまだ九州にいるから。
 あしたは早朝に起きて、一番のバスで対馬の北のほうに向かうつもり。最北端から海越しに韓国が見えるかな? 見えるといいな。「対馬からは韓国が望めます」と宣伝文句でいうほどしょっちゅうは見えないらしいけど、与那国島からの台湾よりはましでしょう。あれはよっぽど条件がいい日に、年に何日か程度しか見えないらしいからね。僕も与那国最西端(つまり日本最西端)の西崎(いりざき)で何日も粘ったけど、結局台湾は見えなかったから。
 ともあれ、あしたは期待しよう。邪馬台国使節たちも渡っていった対馬海峡越しに、朝鮮半島が見えることを。
 そうそう、ダルちゃんはすごかったね。あと1人で完全試合達成……最後の1人に打たれたのは悔しいけれど、もしかしたらまた、もう一度くらいはそんなチャンスもあるんじゃないかな。いや、あってほしい。
 
 (23:18)