渋谷は疲れる

 あした、つまり12月5日は、銀座七丁目のビヤホール「ライオン」で、Instagram(IG)ユーザーによる第5回オフ会があるのです。とはいってもべつに公式な集まりとかではなく、IGでフォロー・フォロワー関係にある一部の人間たちで集まって飲みながら話すだけの話。だから主宰者による挨拶とか(主宰はいつも神戸の@rockoh3がやってくれてます)堅苦しいコーナーはなく、ゲームとかビンゴとかイベント的な企画も何もない。とにかく気楽・気軽な会で、人数もだいたい20人前後だから、まあアットホームなもので。僕は第3回から参加してます。
 で、そのオフ会は、平日の夜ということもあるけど、当然仕事などで参加できない人もいる(逆に土日だから参加できないって人もいるから、これはどっちもどっちなんだけども)。というわけで、当日参加できない人をまじえて前回もこぢんまりとオフオフ会みたいなものを前日にやったのだけれど、きょうもそのオフオフ会だった。渋谷の台湾料理や「麗郷」で。参加者5人。
 ここは腸詰とかシジミとか大根餅とかが有名なところで、それはもうどれも美味しいし、そのほかの豚の耳とか中華ちまきなんかもよかった。もちろん食べ物だけでなく、会自体もとっても楽しくて、話は盛り上がったし、それはそれは素晴らしかったんだけれども……場所が渋谷でしょ。この街、苦手なんだよね、ほんと。
 
 渋谷。まず自分の意思では、行かない。仕事とか、あるいは誰かが設定した飲み会なんかでやむなく行くことはあるにはあるけれども、それにしたって年に2、3度。基本的に行かない場所。行きたくない場所。行くだけで疲れるし、歩いているだけで疲れるし、また帰るときも疲れる。ほんと、相性が悪い。
 それでも、行く前は、ああべつに渋谷でもいいかって思うんですよ。集まる店は渋谷になりますと聞いて、べつに抵抗感は感じない。「えー、しぶやー? やだー、ほかの街にしてよー」とも全然思わない。
 家を出るときもまだ大丈夫。だけども、これに乗ると渋谷に着くという電車にいざ乗ってしまうと、急にニガテ意識がこみ上げてくる。東急なり山手線なり地下鉄なりの改札で、足取りが知らず重くなる。改札を出て歩き始めても、どっちに向かっても上りっていう混雑しまくった道を前にして、ドヨーンとなる。
 べつに渋谷がニガテってのはオッサンになったいま始まったことじゃなくて、学生の頃からそうだった。めったに寄り付かなかった。だから、東京生まれ東京育ちで東京が唯一の故郷という人間であるにもかかわらず、渋谷のことはほんとわかんない。きょうも駅で迷ったし。街の構造もいまだによくわかってないし。
 なんであの街はああなんだろうね。不思議で仕方ない。どうも妙な気が満ちているとしか思えない。周りから渋谷駅前に道が雪崩れ込むように落ちてきて、ちょうど谷の底になっているという地形も、僕をユウウツにさせるのだろうか。わかんないけど、とにかく不思議。もちろんあの街を大好きな人もたくさんいるわけで、その気持ちは尊重しますけど、僕はダメだな。イヤだな。
 新宿や池袋だって人が多くて疲れはする。でも、渋谷とはレベルがちがう。同じようにどうしようもなく疲れるからあまり行きたくない街を探しだすとしたら、そうだなぁ、香港かな。香港も疲れる。マカオはまあ好きだけど香港の街を経由しては行きたくない(香港の空港から船で直接マカオに行くのがいい)。
 とはいえ、香港はまた渋谷とは違う疲れ方だけれどね。
 帰りの東横線も激混みで、疲れ倍増三倍増。東横線とか田園都市線とか井の頭線とか、渋谷に直結する路線沿線にはゼッタイに住めないよなと、人生でもう何百回も納得した事実を、またさらに強く納得した一夜だったのであった。
 でもオフオフ会は超楽しかったから、また次回も当然行きますけどね。あ、渋谷でもいいですよもちろん。……でもやっぱり別の街にしてくれたほうがありがたいかな(笑)
 
 (23:22)