つけ麺の日の出あるいは落陽

 てなわけで、Twitterにも書いたけど、浜松町でやってる「大つけ麺博」に行ったんだな。
 行ったといっても最初っからめざして行ったってわけじゃなくて、きょうは午前から天王洲アイルで取材があって、その帰りにモノレールで浜松町に出て、じゃあせっかくだから行ってみようかってことになって、ちょっこし寄ってみたわけなんだな。
大つけ麺博 で、まあ、テレビでも評判だった、並ぶ客が多すぎて近所迷惑だから店を先日たたんだばかりという「六厘舎」と陳建一のコラボという、いかにも話題感たっぷりのところにはすんごい行列ができていて、でもあとのブースはだいたい無人もしくは閑散と。人気商売ってのも過酷なもんだ。われわれは時間もなかったもんだから、選んだのは誰ひとり並んでいなかった「くじら軒」。横浜(といっても都筑区だが)の名店らしいが、はたしていかがなものかと。
くじら軒のつけ麺 で、食った。……んー。なんか麺はゆるゆるやわらかいし、つけ汁もパンチもコクもなく、辛さを前面に出してるっぽかったのに全然辛くもない。麺にもからまない。おまけに、高い。基本800円で、温玉トッピングは+100、ゆでぶたトッピングは+200円。残念ながら途中でコレどうなの?とクエスチョンマークに陥る。他の同行者3名も、ガッカリしながら、ほとんど無言で食べ終えたのだった。これは、まさか実力じゃないよね? たまたま失敗したんだよね? “横浜”の名が冠されている以上、ココロからそう願いたくなる悲しい 時間であった。
 実のところ、僕はつけ麺というものが、あまり好きではない。べつに嫌いじゃないんだけど、なんというか、「なぜつけ麺か」がよくわからないので、ラーメン屋に行ってメニューにつけ麺があっても、まず頼むことはないのであって。ラーメンでいいじゃんと、普通にそう思うのであって。
くじら軒のブース だからこそ逆に、きょうは大つけ麺博に誘われて、ちょっこし期待して行ったわけなのだけど。結果的には、やっぱり普通にラーメンでいいや、と。
 もちろんきょうのはつまるところイベントなので、これだけで判断することはできないけど。だいたいコンビニ弁当みたいな容器で食べている時点でうまさは格段に落ちるから(器って大事だ)、そもそもフェアなうまさも判定できないわけだけど。
 くじら軒のつけ麺だって、ほんとはもっとうまいのかもしれない。たぶんそうなんだろう。きっとそうなんだろう。ま、とりあえずはそう信じてみることにしよう。今後食うことがあるかはわからないけど。てか、やっぱりわからない。なぜにつけ麺なのか、が。
 
 (23:59)