朝もや

 駅から家まで歩く道、朝もやだった。
 中学生の頃に国語の教科書で読んだ詩を思い出して、なつかしい気分になった。
 四半世紀がとうに過ぎても、僕の中のある部分は、いまでもたしかにこどものままだ。
 むしろ、そうであることをはからずも感じたいま、そうであることが、ちょっぴりうれしかった。
 
 朝、なのだし。
 
 (5:45)