インド洋の金環食

 インドの南のスリランカの南のモルディブです。金環食を見に。はい。
 昨年7月の皆既日食のリベンジ的な。同行者も、奄美に一緒に行ったふぃ。どこがいちばんいいかと検討して、選んだのがここモルディブってわけ。行ったこともないし。
 日本は寒波の襲来で真冬ど真ん中。14日朝の出発のときはそりゃ寒かった。こちらへ飛んでくるとき、飛行機(スリランカ航空!)の窓から雪化粧した桜島と真っ白な鹿児島の街がよく見えた。
モルディブの海 成田から10時間半のフライトで、モルディブのマーレ空港に到着。モルディブは空港も首都も各リゾートホテルもそれぞれひとつの島なので、空港から宿泊するリゾート専用の船で、今回ステイ中のバンドス・アイランド・リゾート&スパに向かった。
 明けて本日、金環食本番。朝から晴れとスコールが繰り返す不安定な天候の中、およそ2時間というゆったりした時間をかけて食が進み、太陽が刻々と細く細くなっていく。
 ところが、太陽がほぼCの字の形まで細くなったところで、空には黒い雲が。太陽が隠された! モルディブでの金環食の時間は約10分。時計は無情にも刻まれていく。しかし東の空を見れば、黒い雲の向こうには抜けるような青空があった。黒雲よ、早く、早く抜けてくれ!
 やきもきする中、金環食の残り時間があと30秒を切ったところで、雲が薄くなり、待望のリングが現れた。昨夏のリベンジ、なんとか完了。いやリベンジだとかなんだとかそんなことはもはやどうでもいいくらいに、その姿はすばらしかった。
三日月状の木洩れ日 金環食の前後に木洩れ日の影が三日月状になって地面に映し出されるのも、たまらなく美しかった(昨年の奄美では欠け始めしか見えなかったので、ここまで美しい三日月状の影にはお目にかかれなかった)。あれを見るためだけにも、日食を見る価値はあると思った。
 ……なんだか、エクリプスハンターになってしまいそうな、そんな予感もうすうすしつつ、ラグーン沿いのバーでタイガービールを飲みながらナシゴレンのランチをとったのであった。
 
 モルディブのテレビで金環食中継
 モルディブのテレビでも金環食の中継をしながらトークショー
 
 (モルディブ時間15:25)