歌舞伎とアフリカ料理

歌舞伎座 東京がこんなに晴れるのはいつ以来?
 強い陽射しのもと、きょうは午前から銀座へ。今月は歌舞伎座で鏡花物がかかっているので、仕事前のときをとともに昼の部最初の「夜叉ヶ池」を幕見で見てきた。
 幕見(一幕見席)というのは当日売り出される分で、見たい幕だけ見るためのもの。たとえばきょうでいうと昼の部は「夜叉ヶ池」と「海神別荘」の一幕一話・二幕構成になっていて、そのうち見たいほうの話だけを見ることができるわけ*1
 席は四階で、座席が埋まったら立見。料金は1000円から1500円とかなりおトク。歌舞伎は値段が高いイメージがあるけれど、これならリーズナブルだ。きょう見た「夜叉ヶ池」は1000円。「海神別荘」(1500円)までニ幕通しで見ることもでき、その場合は入るときに「通し」と言って2500円で買う。この幕見というシステムは、かつての歌舞伎においてポピュラーなもので、見たい幕だけ何度も見る通向けによく利用されたらしい。ただ、いまではここ歌舞伎座にしか残っていないそうだ。四階だからそりゃ遠いけど、1000円だ1500円だと考えればなんの文句もない。十分に楽しめる席である。
 ちなみに夜の部も鏡花物で、一幕目が「山吹」、ニ幕目が「天守物語」。泉鏡花は高校生の頃からあの独特の文体が心地よくて、好きだった。「天守物語」は「夜叉ヶ池」と同様、鏡花でも有名なほうの作品だろう。鏡花というと真っ先に出てくるのはやはり「高野聖」だろうか? 15年ほど前に玉三郎が監督として映画化した「外科室」や*2、「歌行燈」もよく知られている。
歌舞伎座の幕見席入り口あたり 「夜叉ヶ池」は11時開演で、12時45分頃に終わった。
 歌舞伎座を出て築地まで歩き、どんぶり市場で中落ち丼を食べた。そういや築地では先週もランチしている。食後、築地本願寺をちろりと見学して、ときをは会社へ、僕は家へ。梅雨が明けたんじゃないかと思うような陽射しと暑さだったけれど、どうやらまだ明けていないようだ。
 
 話戻って昨晩は、ときをおよびその友人・知り合い関係6人で神楽坂のアフリカ料理屋「Tribes」へ行った。
 クスクスはもちろんのこと、チュニジアのシチュー、ワニの揚げたやつなどを、モロッコやガーナのビール、南アフリカのワイン(白2、ロゼ1、赤2の計5本)を飲みながら味わった。
 3時間以上いて、店を出たあと、ときをと僕は歌舞伎町へ。昨年与論で出会ったおじさんがやっているやきとり屋「番番」で、やきとり5、6本と焼酎2杯をいただいた。やや飲みすぎの感はあった(笑)。
 
 (16:58)
 
 

*1:長い話の場合も「途中まで」「途中から」の幕見あり

*2:玉三郎はこのあと「天守物語」でも監督を務めている