十六夜は紅い雲に煙り

 仕事仲間の編集者・ミッツィーからきょう、「最近ブルーな日記ばかりじゃないですか」とか言われた。自分ではそんなつもり全然ないんだけど、ブルーっぽいですかねぇ。
 
 (天の声)いやそんなことないでしょ。
 (地の声)でも正直なところ半々でしょ。
 
 自分でもよくわかっていなかったりはする。
 
 
 
 中秋の名月がきのうでよかった。さっき見上げたら、月のまわりがぼんやりにじむように霞んでいる。
 それでもまだいまは、いちおう明るい十六夜(いざよい)の月のまあるい形を拝めるからいい。月の出間近の時間に見たとき、東の空を都会の夜独特の不健康な紅い雲が覆っていて、月はその紅い雲の奥のほうで悶えるみたいに紅黒い光の息を漏らしていた。不気味で、苦しかった。あんなのが中秋の名月だったら、ほんとやりきれない秋になったことだろう。
 
 これまた仕事仲間の編集者・ときと大井町で軽く呑んでいて、いま蒲田に戻ってきた。
 これから20日いっぱい、あるいは21日未明まで、ちょいと追い込みの仕事。
 
 (23:04)