葛まんじゅう

熊川宿「まる志ん」の葛まんじゅう
 熊川宿は朝の10時前から観光客もけっこういた。しばし散策し、締めに茶店「まる志ん」に入って葛まんじゅうと冷たいお茶をいただいた。いやうまかった。ほかに葛もちや葛きりもうまそうだった。全部いっぺんに試せないのが残念だ。入ってから気づいたが、有名な店なのだろう、芸能人のサインがたくさん飾ってあった。
 ★葛の店「まる志ん」…福井県若狭町熊川39-11-1
 
 そろそろバスがきそうだということで店を出て、停留所に着くと、どうもドコモの携帯がないらしいことに気づいた。あらら。まあまず間違いなくバスの中に忘れたのだろうと思い、さっそくauの携帯でJR西日本バスの近江今津営業所に電話したら、無事届いているとのこと。よかったっす。そんなこんなしていたら、時刻表より数分遅れで近江今津行きのバスが到着。こんな山奥でも、ほぼ時刻どおりにやってくる。日本の交通機関ってほんとすごいなと思う。
 さて、この若狭熊川を出ると福井県側のバス停はもうあとわずか。背の高い杉林が両側に迫る山道の途中で近江国滋賀県に入る。以前でいえばここは今津町か。現在は高島市となった。
 本来、京都へ向かう若狭街道は近江に入ったあと南に折れ、京滋境の山沿いを辿るが、このバスは曲がらずに琵琶湖畔の近江今津までまっすぐ東に下りていく。ここで鯖街道とのしばしの別れだ。
 若狭街道を通るルートは、大原に抜けて出町柳へ向かう。一方、熊川宿を通らずに小浜から深い山の中を最短距離で行くコースは、鞍馬へ抜けて出町柳に達する。そしてきょうの僕は、琵琶湖畔を湖西線で迂回して山科から京都に入り、地下鉄と京阪電車を乗り継いで出町柳へ(さらにきょうは叡山電車で鞍馬へ)。目指す先はみな同じく出町柳界隈というわけで、また京都に入って鯖街道と出会うことになろう。
 近江今津駅でドコモ携帯を無事受け取り、姫路方面網干行きの新快速に乗った。40分で山科に着く。車窓にはおとといと同じく広い琵琶湖の姿がある。ただ、きょうはいくらか霞んでいる。空も曇り。雨が降るのだろうか。
 今回は、京都滞在中に北陸へ向かい、またこうして京都へ戻るという旅になった。これはちょっと、おもしろい。 (11:22)